思い入れある塀瓦を修復
長年親しんできた塀瓦だからこそ、元通りにに戻したいですよね。
長年住まいを飾ってきた塀瓦が壊れたので同じように修復したいというお客様のご要望がありました。
何十年も共に暮らしてきた住まいだからこそ愛着があります。壊れたままは、本当に辛いものです。
しかし、瓦は日本各地で様々な瓦の種類があります。同じ瓦を探そうとしても廃版になっていたり、製造していたメーカーがなくなっていたりと様々な理由で同じものはなかなか見つける事はできません。
この瓦もどこで製造されていたのかわからず、同じものが無いという事で復元するという事になりました。
釉薬という薬を塗って焼いた塀瓦です。
マット系の黒色の瓦です。この釉薬も同じものというのもなかなか難しいので、できるだけ似た色味のものを使用する事となりました。
送られてきた塀瓦を元にまず粘土で同じものを作りそこから型枠制作をするので結構な時間がかかってしまいます。
焼き上がりの事も考えての製作となり、今現在使われている瓦に合わさなくてはいけないので型作りは
本当に大変な作業です。
復元できた瓦
これが焼きあがった塀瓦です。
角ばった形状に角ばったつなぎ目のある塀瓦を復元できました。
色味は全く同じとはいきませんでしたが、マットな黒い感じを出せました。
比べてみます
復元した塀瓦と送られてきた瓦を見比べると、こんな感じとなります。
色味の艶感が少し違いますが、形状は近いものとなりました。
重ね合わせ
つなぎ目もうまく合ってます。
お役様の住まいの塀に使われているイメージが湧いてきます。
試作品を先にお送りしたのですが、つなぎ合わせの部分がうまく合ってなく気にされていたようなので、何とかうまく合うようにできて一安心です。
お客様の思い入れある住まいが修復できて嬉しいです。
長年住み続ける事で愛着があり住まいの一部であり、無くてはならないものなので同じように復元できて本当に良かったです。この先もずっと一緒に暮らしていける住まいです。
新しい塀瓦もよいのですが、思い出が沢山詰まった住まいがきっと一番いいと思います。
家族と一緒に新たな歴史を刻んでいく事でしょう。
今回も塀瓦が復元で着て本当に良かったです。
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