塀瓦に新しい色を追加します。

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塀瓦の新色


瓦の種類は多いのですが、色が「いぶし色」と「黒いぶし色」の二色しかないので、もう少しバリエーションがほしいと思い今回、「古色いぶし色」にチャレンジしました。
還元焼成という焼成方法で、窯の中の酸素を少なくして焼く事でマットなグレーの色に焼き上げます。
焼成温度も上げる事で寒い地域でも使用できそうです。


これが還元をかけている様子です。
燃え滾る炎。窯元が命がけで自分の作品を手掛けている感じですよね。
この状況の時、窯の中の酸素量がほとんど無い状態です。


これが今回焼きあがった塀瓦です。
一見、通常のいぶし瓦にも見えますが、光の当たり具合によって違ってきます。


角度を変えると、また違う表情が見えます。


左が通常のいぶし瓦で、右が古色いぶしです。
ちょっと、光があったっていてわかりずらいですが、落ち着いたグレーです。


左がいぶし瓦。右が古色いぶし。
いぶし瓦が輝く色に対して、古色いぶしはマットで、並べてみると違いが分かります。


今度は、右端に黒いぶしを並べました。
3色並べると違いがよく分かります。黒いぶしは黒く、いぶしが明るい感じ、その中間が古色いぶしという感じになります。


角度や光の当たり方で表情は変わります。
今回の古色いぶしの色は試験中なので、これから微調整をしていき色を決めていきます。
今までのいぶし銀の明るい感じではなく、落ち着きのあるマットな瓦になるように焼成試験していきます。
瓦は、粘土を使って焼成方法を変える事で、様々な色や表情が生まれる本当に面白いものです。

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